折り紙クリエイターshokoの 折り紙の日々

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女の幸せ=結婚という呪縛に囚われている方に読んで欲しい本

その手をにぎりたい

柚木麻子

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30代、独身の私にはとても面白く、引き込まれていく話でした。
どんなに仕事でキャリアをつんでも、周りから凄いねと言われても。
結婚して子供がいることがいることが女性の幸せ。
そんな呪縛のようなものが、まだあると思います。
幸せには、色んな形があって良いのでは。そんなことも教えてくれた本。

ネタバレあります。
舞台は1983年6月から始まる。そこから10年間の物語。
バブル期OLの大河小説。
主人公の本木青子は上司に連れられて銀座の一等地にひっそりと佇む鮨屋「すし静」にいる。
24歳の青子は高級鮨店のカウンターに座るのは初めての経験。
臆することなくその場所にいられるのは、東京にいた記念にと上司が連れてきてくれたから。
会社を辞めて田舎に帰る...はずだった。
すし静で起こった出来事が、青子の人生をガラリと変える。
はじめて食べたヅケ、職人の一ノ瀬との出会い、同性として不愉快になるミキ、常連の老人。
青子は田舎に帰らず、東京で働くことを選んだ。
1人ですし静に通えるようになる為に。

青子は彼氏と親友の幸恵に裏切られる。
来年は30歳になり不安だという幸恵。
「若くない女に価値がない、結婚し子供を産み育てるべき。そんなものは戦前のものさしだ。」
そう思う青子の気持ちに共感したのは私だけではないはず。
幸恵は、青子の彼氏と結婚をして子供を授かりノイローゼのようになる。
幸恵からの暴言にも青子は強い。私なら心が折れてしまうかもしれない。
すし静で出会ったミキとはお互いに反発しあいながらも、一緒に成長してきた。
派手な格好のホステスのミキはこの10年で着物が似合う銀座のママに成長する。
この2人は親友であり戦友。
青子はどんどんキャリアを重ねて成長していく。
そしてすし静の見習いの職人、一ノ瀬に恋をする。
でも、その恋は叶わない。
一ノ瀬は里子と結婚をする。
叶わなかった恋。けれど、青子も一ノ瀬もお互いを好きでいる。
常連の老人、澤見が青子に言った言葉
「なにも、恋愛や結婚だけじゃないと思うよ。男女の関係って」
24歳の青子と見習いだった一ノ瀬。
10年という歳月をかけてその2人がすし静というお店で、一緒に切磋琢磨しお互いを育てあってきた。
カウンター越しに、手から手へと渡される何より特別なお鮨。
ラストに描写される青子と一ノ瀬の会話。
その手をにぎりたいのタイトルの意味。
是非、読んでみて欲しいなと思います。